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特集企画
MY LOCAL POP UP
ローカルを愛するあの店に出かけよう!
日々の暮らしに発見と楽しみを届けてくれるローカルショップ。
街に明かりを灯し続けるようなそんなショップに、
私たちP.F.Candle Co.も日頃から共感と親しみを覚えます。
本企画ではそんなショップオーナーやバイヤーへの取材を通し、
お店のこだわりや、ローカルに対する想いなどを紹介します。
ショップでは期間限定ポップアップ・イベントも開催予定です。
ぜひインタビューを読んでから、お店に足を運んでみてください!
VOL.01
2024 SUMMER
TOKYO YAKUMO
millvalley (東京・八雲)
偶然のような必然の巡り合わせが詰まった、八雲通り商店街にたたずむ小さなお店の物語。
millvalley
ミルヴァレー
2017年、バッグやポーチなどのオリジナルブランド「millvalley」を手がけると同時に、東京・学芸大学に路面店をオープン。2023年秋には都立大学(八雲)へ移転。「OSAMU GOODS®︎」とのコラボシリーズも人気アイテムとして定番化。メーカーでのキャリアを活かした、他ブランドのOEM生産まで幅広く活躍する。
とにかく「楽しくありたい」を、いつも大切に。
メーカー勤務で10年が経つ頃、またしても次なる転機が訪れる。「やるなら今しかない」という思いに促され、独立を決意。一人で雑貨メーカー兼ショップ運営の道へと新たな一歩を踏み出すことに。その中でも前職の先輩であり、良き相談相手となってくれた「VOIRY」の戸塚さんの存在は大きかったとのこと。学芸大学にて6年間営業した後、2023年秋より都立大学(八雲通り商店街)へと移転オープン。そこはかつて、友人でもある焼き菓子教室の「Kathy's Kitchen」東京教室があった場所。人との出会いが繋いだ、新しい「millvalley」が始まる。
船谷さん: 「VOIRY」(*6)の戸塚さんが祐天寺にショップ・オフィスを構えてたこともあり(笑)、また自宅も近く、最初は家賃負担もできるだけ軽いようにと、学芸大学の小さなショップからスタートしました。私がP.F.Candle Co.を最初に購入した「Panenka」(*7)もあり、とにかく祐天寺・学芸大学エリアがその頃はちょうど良かったんです。結果的にそこで6年間営業することになったのですが、その間もこの八雲通り商店街は大好きで、後半の2年くらいはずっと物件を探していました。友人の家もすぐ近くにあるので、よくこの商店街を通っていたのもあるんですが、そうこうしているうちに、ここでお菓子教室「Kathy's Kitchen」(*8)の東京教室を主催していたキャシーさんが、東京教室をクローズすることになりました。物件のオーナーも知り合いだったので、すぐここに移転する決意をしたんです。
学芸大学がどちらかと言えば、若くエネルギーがある街なのに比べて、都立大学は少し大人な雰囲気で落ち着いてて、今の自分にはこのくらいが丁度良い感じかなって思ってます。この辺りは美味しいお店も多く、自分のやりたい雰囲気のお店も近いので、移転して正解だったと感じています。
近くに氷川神社があるのでお祭りがあったり、ハロウィンには子供たちにお菓子を配るイベントがあったり、商店街としての繋がりが今でもしっかりとあるので、そういうところも大好きなんです。商店街のクーポンがあったり、そういう商店街取り組みには参加したい方なので(笑)、積極的に参加しています。POP-UPの打ち上げには店の前の「Cosi Cosi」さんで、みんなでメキシカン料理を楽しんだり、その並びの「bota」さんは行き過ぎなくらい通ってます(笑)!
ちなみに物件のきっかけとなったキャシーさんとの出会いは、木場にあるショップ「CASICA」(*9)さんでのPOP-UPでした。「VOIRY」のエプロンをベースに、ロサンゼルスの友人であるニッキーが染めたアイテムを販売してたのですが、それをキャシーさんが気に入ってくれて購入してくれました。その時から交友関係が始まったんです。
船谷さんのお気に入りのひとつ「KNOTWORK LA」。作家のリンダさんが手がける架空の動物シリーズは、全て1点もの。
船谷さん: 「millvalley」のオープンにあたっては、ロサンゼルスで物作りしている友人たちの作品を紹介したいという想いがありました。特に一番最初に紹介したかったのは「LOOKOUT&WONDERLAND」のニッキーと、「KATSUO DESIGN」のユースケ君の夫婦が手がけるプロジェクトでした。例えばこのタペストリーの作品は、アートをユースケ君が、染めとパッチワークはニッキーがやっています。その二人の作品を中心に、他にも陶器作家の友人に声をかけ、少しづつ取り扱うアイテムが増えていきました。
なので全く知らない誰かの作品を仕入れることはなく、自分の友人、或いは友人が紹介してくれたアーティストで、自分が気に入ったら紹介してもらうみたいな、そういう繋がりの中で常にショップ運営をしてきたと思います。
南向きのウィンドウからは、終始柔らかい日差しが注ぎ込む。行き交う自転車と車の音が、心地良いBGMとなりながら。
(*6) VOIRY / ヴォイリー:東京・目黒にショップを構えるアパレルブランド。古き良き、スタイルやツールを現代に再構築したウェアや雑貨を提案。
(*7) PANENKA / パネンカ:東京・目黒にショップを構えるオリジナルブランド。医療従事者であるオーナー兼デザイナーの横田さんが提案する「白くない白衣」をコンセプトにしたショップ。お隣には「VOIRY」があり業界では人気のスポットに。
(*8) KATHY'S KITCHEN / キャシーズ・キッチン:アメリカン・ベイキングを中心に京都を拠点にキャシーさんこと、オーナーの山口さんが主催するお菓子教室。自主制作の料理本も人気で、多くのファンを持つ。
(*9) CASICA / カシカ:東京・新木場にあるセレクトショップ。古くから倉庫として使用されていた空間をリノベーションし、ショップ、食堂、撮影スタジオなどが入居する複合施設に入居。国籍や時代を超えて、世界からセレクトされた民芸品や工芸品が並ぶ。